特発性過眠症
特発性過眠症とは、ナルコレプシーとよく似た症状を持つ睡眠障害で、日中につらい眠気を
伴うものです。
しかし、ナルコレプシーとはその症状の出方が大きく異なります。
まず、睡眠発作は、ナルコレプシー同様に起きますが、特発性過眠症では、眠気が1~4時間くらい
持続します。
そして、一度寝ると、なかなか起き上がれません。
それはナルコレプシーと違い、その睡眠が、ノンレム睡眠であるからです。
ナルコレプシーの、レム睡眠をちょっと取ってすぐ起き上がれるのと違い、特発性過眠症の人は、
いくら寝ても、なかなかすっきり起き上がることができません。
このため、一日中眠気と闘いながら、まとまりのない一日を過ごすことになるのです。
そして、その眠気が引き起こされる要因は、特にありません。
ナルコレプシーは、感情の起伏が突如大きくなると、倒れこむように寝てしまいますが、
特発性過眠症の場合、気持ちの起伏が直接睡眠発作に繋がるわけではありません。
何故このような症状が起こるのかというと、残念なことに、その原因がはっきり特定されて
いないのが現状です。
脳の中枢神経系に、何かしらの問題が生じている可能性があるとは言われていますが、それも
確定的なことではありません。
ですから治療法は、対症療法がメインになります。
しかし、生活のリズムを整えることで、ある程度症状が軽減されるケースはあるようです。