精神生理性不眠症
精神生理性不眠症とは、「眠らなくては」という強い強迫観念が働き、却って眠れなくなる状態の
ことをいいます。
ですから、本来は不眠症ではない人が、このような症状を発症させています。
健康に自信のない人、眠りに対する強いこだわりがある人、完璧主義の人が、この症状を訴え
やすいようです。
具体的に言うと、本来は、睡眠が十分に取れている可能性がある人も含め、夜になると
「ちゃんと眠れるか?」という強い不安を感じてしまいます。
その不安によって緊張が高くなり、布団に入っても眠れない状況になるのです。
眠れないかもという強い意識
↓
でも眠らなければという意識
↓
精神的な高まりが現れる
↓
余計に眠れない
という悪循環を作っています。
この場合、本来は特に不眠の要素がないはずなので、脳内の物質や機能には何も問題はありません。
問題はただ一つ、本人の睡眠に対する認識です。
通常なら、生活のリズムが整っていて、日中特に眠気もないような人は、無理に寝る必要はないと
されています。
しかし、何かしらのきっかけで、「私は不眠傾向だ」というレッテルを自分に貼り、そこから本当の
不眠症を作り出しているのです。
こういう人は、睡眠に対する認識を改めることが何よりも大切になります。
普段の生活を見直してみて、生活のリズム、ストレスの有無などを細かくチェックし、
「大丈夫だ」と強く思うことが、最も必要になります。