ナルコレプシー
ナルコレプシーとは、日中起きている時間帯に、急に発作的に眠りに陥ってしまう睡眠障害のことです。
例えば、人とおしゃべりを楽しんでいて、突然ナルコレプシーの患者は、眠りに落ちてしまうことが
あります。
周りは何が起こったかわからないので、「どうしよう!」と思ってしまうかもしれませんが、
15分~20分程度で、その人は何事もなかったかのように、普通に起き上がります。
ですから、ナルコレプシーのことを知らない人には、随分奇妙なことのように思えるでしょう。
何故このようなことが起きるのか、ということは、まだ明確に特定できていませんが、気持ちの起伏が
大きくなると共に、ナルコレプシー状態に陥りやすいことがわかっています。
つまり、いきなり大笑いする、急に運動する、感極まる、という状態の時に、睡眠導入の発作が
起きやすいというわけです。
普通の人は、入眠体制に入り、ノンレム睡眠を経て、就寝開始から90分後に、レム睡眠が訪れます。
ところが、ナルコレプシーの人は、起きた状態から、ノンレム睡眠を経ずに、いきなりレム睡眠に
入ってしまいます。
しかし、レム睡眠ですから深い眠りではなく、15分~20分で起き上がることが可能、というわけです。
ナルコレプシーの人は、運転中に突如寝込んでしまうなどの危険が伴うことがあるので、日中は
覚醒作用の強い薬剤を処方されて過ごすことが多いようです。