睡眠時遊行症(夢遊病)
睡眠時遊行症とは、かつて「夢遊病」と呼ばれていたもので、睡眠中に行動を起こしてしまう
状態のことをいいます。
この症状は、主に子供に現れるものと言われています。
例えば「A君」という少年がいたとして、本人には特に睡眠の問題はないはずなのに、
何故か夜中になると、ふらっとどこかへ行ってしまうことがあるとします。
それが睡眠時遊行症故のことだとすると、A君は、覚醒後にその内容を全く覚えていません。
睡眠時遊行症はノンレム睡眠中に起こるので、脳が寝ているために、記憶がないのです。
ノンレム睡眠中は、このように脳が休息を取っている状態ですが、体の機能は働いているので、
脳と体の結びつきが弱くなることで起こっているといえるでしょう。
このようなことが起こる原因には、脳の未発達状態が関係しています。
ですから、大人になると、脳が発達することで自然に治り、特に治療の必要はないとされています。
もし、このような行動を起こすお子さんがいるとしても、安心して頂いていいでしょう。
睡眠時に起き上がることは、残念ながら、防ぐことは難しいです。
そして、本人は深い眠りの中にいる状態なので、決して起こして行動を正すようなこともすべきでは
ありません。
差し当たりは、寝室に危険なものを置かない、段差や障害になるものを取り除く、という対処の方法で
いいと思います。