睡魔に関する誤解
私たちが正しい睡眠時間を把握し、規則正しい生活をしているとしても、時として昼間に突然、
眠気が襲ってくることがあると思います。
これを私たちは「睡魔」と呼び、「睡魔に襲われる」という使い方をします。
しかし、何故睡魔に襲われるのかについて、多少誤解があるようです。
私たちは、昼食後に眠くなるのは、食べることで血液が消化器に集中し、脳が貧血状態になるからだ、
と思いがちです。
しかし、これは間違いです。
「眠気=脳の貧血状態」ではないのです。
私たちの平均的な睡眠のリズムでは、1日に2回、睡眠のピークが来ます。
午前3時と、午後2時です。
そして、この生体系のリズムにより、必然的に眠気が襲ってくるだけのことです。
脳が覚醒する時には、脳幹と呼ばれるところに刺激が沢山行っています。
そして、その刺激を造り出しているのが、手先や内臓の運動です。
手先を頻繁に動かし、内臓も稼働率が上がっていると、脳は覚醒していきます。
食事の後は、消化器が活発に動いているため、むしろ眠気は起こりにくくなるはずです。
朝食後や夕食後に特に眠気が襲ってこないのに、昼食後だけは眠気が襲ってくると考えるのは、
よく考えるとおかしなことです。
睡魔が襲うのは、あくまで私たちのリズムの問題であること、それと、つまらないと感じる状況に
いることも、脳に刺激が行かないことになるので、それもまた、睡眠誘発に繋がります。