春の眠気
「春になると眠くなる」というのはよく言われることですが、何故、春は眠い季節なのかは、
ご存知でしょうか?
これはまさに、「季節の変わり目」という言葉がキーワードになります。
季節の変わり目、この場合は冬から夏にかけての途中に春があるわけですが、急激に暖かくなると、
脳内にもホルモンバランスにも影響が出ます。
まず、脳内では、交感神経優位の冬を過ごしたあと、夏にかけて徐々に副交感神経が優位になり、
活発化していきます。
交感神経とは、日中の活動的な時間帯を維持するための神経で、副交感神経は、夜に体の緊張をほぐし、
リラックスさせるための神経です。
ですから、人間は心地いい、まどろんだ状態になるのは、副交感神経が優位に立つからなのです。
春に眠いのは、この副交感神経の活発化によって起こるということが、まず一ついえます。
そして、睡眠を促すメラトニンは、温かくなるにつれて、その分泌時間が早まる傾向にあります。
ですから、本来より早い、まだ活動している時間に、眠気が起こってもおかしくない、ということです。
季節の変わり目ということで、このように神経系やホルモンバランスに変化が生じ、それが全て睡眠への
欲求に結びついていると考えていいでしょう。
また、それだけではなく、春は花粉症の季節でもあります。
抗アレルギー剤の中には眠気の副作用が強いものもあるので、そういったものも原因として挙げられると
思います。